スプラッシュTODAY(ネイチャー)

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2016年09月23日

暮れてゆく空は

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昨日の夕焼けは久し振りに最高の夕焼けでした。
暮れてゆく程に、違う顔を見せる空の色にしばし見とれてしまいました。

夕日が沈んだ瞬間、水平線に沿って広がる鮮やかなオレンジと薄墨のグラデーション。

そのあと一瞬にして薄く広がる雲が夕日に染められて、金色の空に。

闇が迫ってくると一瞬の光芒が伸びていきました。

紺に染まる闇と共に最後の茜が夜を呼び寄せていきました。

日没からわずか15分間、太陽と雲が魅せた神秘の色合いでした。



これでビールがあったら完ぺきだったのになぁ(笑)



上杉 誠
posted by ネイチャーガイド at 10:35 | ネイチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月17日

エゾビタキ

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先日ランドツアーへ行った時のこと。
木立の中に見慣れない小鳥が飛んで来るのが目に留まりました。
灰色の背中に白いお腹。お腹にはなんとなく模様のようなものが見えます。
一瞬よくいるヒメヒラハシの巣立ったばかりの仔かな?と思い、珍しいので写真に収めようと思いファインダーを覗いてみると様子が全く違います。
ひとまず写真に収めてツアーから帰ってきてから図鑑で確認してみると・・・

「エゾビタキ」GRAY-STREAKED FLYCATCHERと言う鳥でした。

ひとまずフライキャッチャーだと言う感は当たっていたようですが、どうやらパラオではとても珍しい鳥のようです。
夏の生息域はカムチャッカ、オホーツク、北東アジアで、冬でも朝鮮半島から中国南東部の沿岸域で通常はパラオまで渡ってくる種類ではなさそうです。

大きさ的にはヒメヒラハシよりも若干大きいくらい。まあ、要するに小鳥です。
こんな小さな体で渡ってくるなんて、どんな冒険をしてきたんでしょうねぇ。
そもそも体内に蓄えたエネルギーが足りるとも思えません。
本当に渡り鳥たちって神秘に満ちています!!

エルニーニョの影響でなんだか天候のおかしい今年ですが、渡り鳥たちも先遣隊がやってきたのは7月頭とやたらと早かったのですが、9月に入ってやけにのんびりとした本隊がやってき始めたようで、このところキョウジョシギやオオメダイチドリ、セイタカシギなどが人のいない港付近で見られるようになっています。
そんなおかしな気候の贈り物でしょうか、エゾビタキかなり近くで観察することが出来ました♪
そんなうれしい出会いがあるかもしれないこの季節、バードウォッチングが楽しくなってきますね〜。



上杉 誠
posted by ネイチャーガイド at 13:39 | ネイチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月15日

忍び寄る白い影

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このところ、少しづつですが白化したサンゴが見られるようになってきました。
サンゴを棲家としているマンジュウイシモチやミスジリュウキュウスズメダイたちなどは自分のおうちが無くなってしまわないか、心配そうにしているようにも見えてしまいます。

今年前半期、世界中で異常気象をもたらした観測史上最強とも言われるエルニーニョ現象はパラオにもその影響を色濃く残していきました。
太平洋東部で海水温が上昇し、その反動でパラオ近海は水温が下がってしまいました。海水温の低下はうれしい晴れ間を運んでは来たものの、強い風と旱魃をもたらし、完全に水不足。ロックアイランドの木々は枯れ果て、ジェリーフィッシュレイクのクラゲたちが全滅すると言う、悲しい結果をもたらしました。

ところが、このエルニーニョと表裏一体で、次の年には決まってラニーニャ現象が起こるものなのです。

ラニーニャ現象はエルニーニョ現象とは逆に、太平洋東岸の水温が下がります。その影響で、パラオ近海では海水温が上昇します。海水温の極端な上昇はサンゴの白化をもたらすことが多くなります。

サンゴは体内に共生する褐虫藻による光合成生成物が生きるためのエネルギー源となりますが、水温が上昇しすぎるとこの褐虫藻がサンゴから逃げ出し、エネルギーの確保が出来なくなり死んでしまいます。サンゴ表面を覆う共肉の部分にこの褐虫藻は住み着いていますので、いなくなってしまうと白い骨格の部分が透けて見えるようになるので、サンゴが真っ白に見えるようになります。
これがサンゴの白化現象といわれるものです。

ラニーニャにより海水温の上昇する海域は太平洋のサンゴ密集地と重なるため、ラニーニャの年にはサンゴが白化することが多く、最近では2010年にこの白化現象が見られました。
そして、今年のエルニーニョは観測史上最大と言われる強さ。その反動でラニーニャも強い影響を及ぼすことが考えられます。
このラニーニャによるサンゴ白化で最大のものは、過去最強といわれた1997年のエルニーニョの次の年の1998年の終わりから1999年の頭にかけて世界規模で起こっています。
そのときにはパラオも大きく影響を受け、パラオの60%近いサンゴが死滅したとも言われています。

1997年のエルニーニョを上回ると言われる2016年のエルニーニョ。その影響がそのまま今年後半から始まるラニーニャに受け継がれるとしたら・・・。
海洋開発機構の予測システムでは、今年の冬にはラニーニャが発生すると考えられています。
強いエルニーニョの影響で今年は台風の発生が遅れ、7月に入ってからようやく一号が発生し(これも1997年の再来)、その後順調に台風が出来て、このところは曇りや雨の日が続いて陸上は肌寒いことが多いのですが、水温はちょっと高くなっています。(ここ一ヶ月ほどは表層で31~32℃)
晴れてもいないのに、この水温はちょっと良くない予感がします。

と思っていたら、シュノーケリングポイントのところどころで白いサンゴが目立つようになって来ました。
サンゴの大規模白化の影がじわじわと忍び寄ってきているのでしょうか・・・。
自然のサイクルですのでラニーニャで海水温が上がるのはどうしようもないのですが、これ以上の水温上昇が起こらないこと、そしてサンゴの白化が大規模に至らないことを願うばかりです。

もともとダメージを受けやすいサンゴ。必要以上の負荷をかけないように、シュノーケリングの時には気をつけていきたいですね。



上杉 誠
posted by ネイチャーガイド at 17:18 | ネイチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする