スプラッシュTODAY(ネイチャー)

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2017年03月22日

パラオの野性蘭(043) Spathoglottismicronesiaca シロバナエビネモドキ

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火山島の日当たりの良い乾燥した荒地に棲息する地生ランです。前述のベニバナエビネモドキと同じような環境で混在もしますが、より厳しい環境下でも棲息するため、ラテライトの露出した場所でも見られます。

ベニバナと容姿は非常に良く似ていますが、より小型です。大きなものでは葉が80cmを超えますが、栄養の少ない場所に多く通常は70cm以下のものが多くなります。葉は紡錘形で根本から互い違いに伸びていきます。偽球茎は地中に埋まり見えませんが、その脇から硬く丈夫な花軸を最大で80cmほど伸ばします。先端にまとめて花を咲かせますが、花の数はあまり多くは咲きません。

花は白く、大きさは横幅で3cmほど。萼片、花弁は短い紡錘形で同じ大きさ。唇弁は三叉し根本は蕊柱を囲むように丸まり、中央の先端はハート型になります。中央唇弁の根本だけが黄色くなり、二つの突起があるのはベニバナと同様です。
ベニバナ(もしくはコウトウシラン)の白バージョンと似ていますが、ベニバナは側唇弁が赤くなるので区別は容易です。

こちらもカロリン諸島の固有種です。

バベルダオブの道端に何気なく咲いていますが、可憐な姿で僕の好きな種類の一つです。
路傍の花を愛でるのも、ツアー中の楽しみですね。

Wild Orchid of PALAU 043



上杉 誠
Makoto UESUGI
posted by ネイチャーガイド at 14:10 | ネイチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月21日

パラオの野性蘭(042) Spathoglottiscarolinensis ベニバナエビネモドキ

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火山島の日当たりの良い乾燥地に棲息する地生ランです。道路わきの草地などに多く見られます。

細長い紡錘形の葉が多数生え、偽球茎は地上には出ませんが、脇から花軸が伸び、最大で100cm以上に伸びます。花軸は丈夫で先端に球状にまとまって多数の花を咲かせます。

花はピンクから薄紫で、最大4cm程になり非常に目立ちます。萼片、花弁共に同じ形同じ大きさで紡錘型。唇弁は三叉し、側唇弁は赤く上方に反り返り蕊柱を囲みます。中央は大きく先端がハート型でピンク色。根本は細くなり黄色で二つの突起があります。花びらの色合いに変化がありますが、唇弁の赤と黄色の部分は共通の色となります。

良く似た種にS.plicataコウトウシランがありますが、正直区別が付きません・・・
ものの本には、花の付き方と唇弁の形に違いがあるようなのですが、今のところ大きな差異を感じません。コウトウシランのほうが、花の付き方が少なく、花が小さく、色の変化が白まで範囲が広がすとの事なのですが・・・。
確かに白っぽい花も確認していて、花の付き方も少ない気がするのですが、明らかな違いがわからないので、今のところコウトウシランは確認していないことにしています。
グアムでは両種が混在しているとの事なので、パラオでも充分に混在している可能性があるので、もう少し良く観察してみて、両種に区別が付くようにしたいと思っているのですが、なかなか明確な区別はつけられていません。

どなかたこの両種の違いに詳しい方がいらっしゃったら、是非とも教えていただきたいところです。

一応カロリン諸島の固有種ということですので、このあたりでしか見ることが出来ない種類です。色も美しく目立つ種類もパラオにはあるんですよ〜。

Wild Orchid of PALAU 042



上杉 誠
Makoto UESUGI
posted by ネイチャーガイド at 10:34 | ネイチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月16日

パラオの野性蘭(041) Sarcanothopsis nagarensis

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ロックアイランドの割合に開けた場所、日当たりの良い石灰岩上に生息する着生ランです。シダの茂みなどに多く見られますが、木陰になる環境下でも生育します。
根元を確認していないので、はっきりとは言えませんが、ある意味地生ランと言えるのではないかな、と思われる節もあります。

比較的太く丈夫な茎を持ち、最大で2mほどまで伸びるパラオではかなり大型のランです。根本付近はどんどん枯れていきますが、長い根が茎の途中から伸び、木の枝などに絡まることで体を支えている場合も多く見られます。前述のナガネランと良く似ていますが、より大型です。
葉は長い楕円形で光沢があり厚く、かなりしっかりとしています。茎の両側に梯子状に生えていきます。茎の途中から30cm以上になる花軸を伸ばし、総状花序ですが花軸がいくつかに枝分かれをし、沢山の花を付けます。

花は2cmほどの大きさで全体的にはクリームがかった黄色。カスタードクリーム色です。萼片、花弁共に楕円形で同じ大きさ。やや内側に反り、内側には赤い斑紋が付く場合もあります。唇弁は花びらと同じくらいですが三叉し、唇弁側葉は丸まって蕊柱への道筋を造ります。中央は白く目立ちます。蕊柱はやや大きめで先端に花粉が付きます。
花の時期はT年中になりますが、咲く時期と咲かない時期は分かれていて、感覚的には二ヶ月から三ヶ月に一度咲いているような気がします。

この種は混乱が予想されている種で、文献によってはS. warocqueanaとされています。お互いの分布域や写真などが参考資料によってごちゃごちゃになっているため、はっきりとした同定が定まらないようですが、私的な見解ではS.nagarensisと言うことでお話させていただいています。
分類整理の進んでいないパラオのランの世界。今なら第一人者になれるチャンスかもしれません。誰か専門家の方、調査に来て見る気はありませんか? 全面的にお手伝いしますよ。

Wild Orchid of PALAU 041



上杉 誠
Makoto UESUGI
posted by ネイチャーガイド at 10:40 | ネイチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする